レザークラフトというと、とりあえず「革を縫う」というイメージがありますよね。
もしくは木槌と菱目で「菱目打ち」をしているイメージですかね。
どうも、八幡です。
革を縫うことをはじめ、いろんな行程を経て作品を作りますが、その行程の中に「接着」が入るときがあります。
革と革を接着するほか、革とプラスチックをくっつけたりします。
レザークラフトでは仮止めのため接着剤を使用する事があります。
今回は初心者がとりあえず揃えておけばいい、接着剤の話です。
接着剤の用途
レザークラフトにおける接着剤の用途は大きく別けて2つ。
- 革の貼り合わせ
- パーツの仮止め
革の貼り合わせ
革に裏地をつけるときや、革の床面同士を貼り合わせ両面を銀面にしたいときなど、接着剤を使用します。
縫い合わせだけでは、革が浮いてきますからね。
またプラスチック等の革以外の材料と貼り合わせる時も接着剤を使います。
スマホケースを作成する時には必須ですね。
当然ながら、貼り合わせる材質にあわせた接着剤を選ぶ必要があります。
パーツの仮止め
レザークラフトの多くは革パーツと革パーツの縫い合わせ。
縫い穴を空けるため菱目を打ちますが、パーツ個別であけていくと、穴の位置がズレてしまいます。
そんなパーツのズレを防ぐため、接着剤で仮止めをすることが多々あります。
仮止めの有無は作品の出来映えに大きく関わるので、レザークラフトでは必須の技術でしょう。
初心者が揃えたほうがいい4つの接着剤
接着剤には大別して、ボンド系と溶剤系の2つの種類に別けられます。
使い方に違いがあるので、覚えておきましょう。
ボンド系は接着面の片方に塗布するだけでオーケー。乾く前に貼り合わせ、接着し始めるまで圧力をかけておく必要があります。
溶剤系は接着する両面にしっかりと塗る必要があります。
そして貼り合わせは、塗布後に乾いてからになります。だいたい手で触ったときペタペタとなるくらいまで待ちましょう。
サイビノール
レザークラフト専用のボンド系接着剤。
革同士の接着といったらコレ。
ある意味レザークラフトの基本的接着剤といえます。
100〜600までの番号があり、粘度と強度が違います。
100が粘度・強度ともに弱く、番手が上がるに従って粘度も強度も強くなります。
どれかを試し買いして、使い勝手を確かめてみましょう。
その後は用途と個人の使い勝手良さで、番手を上げ下げして下さい。
個人的にはまず600番の試しをおススメします。
強い強度が必要になることは、絶対にあるでしょうから。
また固まると白色だった接着剤が透明になるので、革テープの継ぎ作業や糸の端末処理に用いたりもします。
木工用ボンド
百均でも手に入る万能接着剤。
木工用ですが、革にも使えます。サイビノールの代替品。
ただしハミ出して、銀面についてしまうと跡が残ってしまいます。
はみ出し要注意!
しかし、安く手に入るため、ハミ出す心配のない箇所や目立たない箇所には積極的に使用するのもあり。
乾いても薄い乳白色であるため、糸などの端末処理には向きません。
Gクリア
こちらは溶剤系接着剤。
使い方は前述の通り、両面に塗布後、ある程度乾いてから貼り合わせます。
使い方を誤ると、期待する強度が出ないので注意してください。
コチラの特徴は、革とそれ以外の材料の接着ができるところ。
革✕プラスチック、革✕ゴムなどの接着にはGクリアを使用しましょう。
モチロン革同士の接着もできます。
使い勝手の良いGクリアはホームセンターや百均でも手に入ります。
入手性の良さも文句なし。
ゴムのり
こちらも溶剤系の接着剤。
最大の特徴は仮止めに最適な事。
強度が強すぎず、弱すぎず。
一度剥がしても、強く押し付けるとまたくっつきます。
何度もやり直しが出来るため、仮止めにはコチラを使用しましょう。
ただし強度は他よりも確実に劣るので、最終的な貼り付けには向きません。
また乾くと茶色になるため、コバのギリギリまで塗ると、仕上がりが汚くなってしまいます。
塗るための道具
用途にあった接着剤を選んでも、はみ出したり、使いこなせなければ、作品のクオリティに影響してしまいます。
塗るのに便利な道具も紹介。
塗布へら
革の接着にしろ、仮止めにしろ、塗る範囲が広いこともあれば狭いこともあります。
そんな時、役にたつのが塗布へら。
ヘラの面と角を使い分けると、はみ出しにくくなります。
ちなみにゴジへらというのは方言でしょうか?
百均の皿
陶器製でもプラスチック製でもオーケー。
接着剤を一時的に出して置くためのもの。接着剤のパレット替わりですね。
接着剤を、直で革に出して塗りつけるのは止めたほうが無難。
ローラー
圧着に便利。
接着するときに上からローラーをかけると、強度が増します。
とりあえず専用品を1つ持ってると便利。
まとめ
それぞれの接着剤には適した用途があるため、使い分ける必要があります。
- サイビノール〜革同士の接着向き。縫い糸などの端末処理。
- 木工用ボンド〜安価
- Gクリア〜革✕別材質の接着
- ゴムのり〜仮止め専用
このようなイメージで使い分けていただければ、初心者には十分だと思います。
あとは使い方に注意して、丁寧に塗れば作品のクオリティが一段アップ!
楽しいレザクラライフを送りましょう。
八幡でした。