家を新築してから早12年が経ちました。
その間に風除室をつけたり、屋根外壁を塗りなおしたり色々ありました。
どうも、八幡です。
その中でもいち早く行ったのが、二重窓です。
両親の部屋だけですが、新築3年目でリフォームしました。
というのも「窓からの冷気が我慢できない」という理由から。
新築したとき、防寒性の高いペアガラスにしたんだけどなぁ~。
まあ、今回はその結果と感想を。
同じような窓のリフォームを考えている方の参考になれば幸いです。
二重窓のメリット
二重窓は窓を2列配置した窓のことで、二重サッシとよばれたりもします。
部屋側に配置される窓を内窓と言い、リフォームではこの内窓を取り付けることになります。
たまにペアガラスと混同されることがありますが別モノですので、気を付けてください。
ペアガラスとは、1つのサッシに2枚のガラスで構成されています。窓そのものは1つ。
それに対し、二重窓はサッシが2つあり、窓そのものが2つ設置されていることです。
窓を2重にすることで、窓と窓の間に空気の層が生まれます。
この空気の層が様々なメリットを生み出します。
代表的なメリットは次の5つ。
- 防寒(防暑)性能アップ
- 結露対策
- 防音性能アップ
- 防犯性能アップ
- 様々な機能の追加
二重窓の間の空気の層により、冬の寒さが一度遮られ、部屋を直接冷やすことが無くなります。
部屋の中を冷やすためには、先ず空気の層を冷やさねばなりませんからね。
これは夏の熱気も同様です。
空気の層がクッションとなり、外気の冷気や熱を遮り、部屋の急激な気温変化を抑制してくれます。
防寒・防暑性能…つまり断熱性能がアップするのです。
また断熱性能が上がることで、結露対策にもなります。
そもそも結露は、窓の内外の気温差が原因で発生します。
断熱でその温度差が低くなるので、結露はしにくくなります。
防音性も当然上がります。
空気の振動が二重に遮られますからね。
また、副次的なメリットとして、防犯にも役立つことが挙げられます。
鍵が2つ付いていることで、泥棒の侵入までの時間を長くする事が出来ます。
泥棒の半数は5分以上鍵開けに手間どれば、侵入を諦めると言われています。
二重窓の二重鍵は、その貴重な時間を稼ぐのに役立ちます。
さらには内窓につけるガラスの種類によって、窓にさまざまな機能を追加することが可能です。
ペアガラスの間にガスをいれることにより高断熱化したり、フィルムを挟むことで割れにくい防犯ガラスにしたり、UVカットや日光からの遮熱を行えるようになります。
また、サッシの色を部屋に合わせることで、好みの内装を手に入れることができます。
メリットばかりでいい事しかないような二重窓リフォームですが、やはりデメリットもあります。
- 開け閉めが二度手間
- 掃除が二度手間
- 機能付きガラスは高い
ちょっと換気したい、空気の入れ替えがしたい…となった時、当たり前ですが、窓を2回開けなければなりません。正に2度手間。
さらには掃除の時も同じです。
外窓、内窓両方の掃除が必要になるでしょう。まあ、外窓と内窓の向かい合った面はそんなに汚れませんが・・・
そして最大のデメリットはやはり値段でしょう。
機能付きのガラスにするだけで値段は思った以上に上がります。
一般的なガラスが1~2万円程なのに対し、高性能な機能付きガラスでは10万円近くするガラスもあります。
窓リフォームの相場
内窓の設置には一般的に約10万円前後の費用が必要と言われています。
ただし、ガラスの大きさや厚さ・種類によって費用はかなり違ってくるので注意が必要です。
台所のような換気用の小窓で3万~。
掃き出し窓のような大きな窓で、高性能ガラスを用いると30万以上する場合もあるとか・・・
ただし補助金が出る場合もあるので確認してみましょう。
また内窓を作っている各メーカーの商品を簡単にでも把握しておくと、見積りの際スムーズなやり取りが出来るでしょう。
以下に代表的なメーカー・商品を簡単に掲載しておきます。
- LIXIL~インプラス
帯電性の低い樹脂サッシを用いることでホコリを寄せ付けない「ダストバリア」仕様。ホコリがつきにくく、結露もしにくいことでカビも発生しにくくなるでしょう。
お手入れの手間が軽減されます。
木ようなの質感を大事にした「インプラスウッド」も用意されており、内装への親和性を高めています。
- YKK AP~ プラマードU
引き違い窓に限らず、「内開き窓」やハメ殺しの「FIX窓」、縦長デザインの「開き窓テラス」など多彩なバリエーションに対応します。
また、窓の下部に補助鍵をつけたり、防犯性の高いクレセント錠仕様があったりと、防犯性能が高い商品と言えます。
- 三協アルミ~プラメイクEⅡ
内窓を取り付けるための窓枠が不足している場合でも、「ふかし枠」で簡単丁寧に調節可能。
既存のサッシからより距離を広げるふかし枠を用いれば、空気層が厚くなり内窓効果の増加が見込めます。
- 旭硝子~まどまど
特殊なレール構造により気密性の高い内窓。
ブレが少なくなる結果、高い防音性能を発揮します。沿道沿いや隣家との距離が近いお家にむいてるかも。
目的に応じたガラスを選択することで、個別ニーズに合わせた内窓にすることができます。
- 大信工業~プラスト
内窓専門メーカー。なんと原則オーダーメイド制作。
超高気密であるがゆえに、「断熱性」も「防音性」も他社より断トツの性能を誇るとのこと。
性能もさることながら、インテリア性も高く人気を博しています。
実際に施工する業者さんによって、取り扱い商品や施工料の違いもあります。
こちらの意向を聞き取り、しっかりプランニングや提案をしてくれる業者を選ぶことも大事です。
自宅を建築(購入)した業者に相談するほか、見積りには地元工務店のほか、ネットも活用し、比較してみましょう。
二重窓にした感想
二重窓のメリットで一番効果を実感したのは、やはり「断熱」ですね。
冬の冷気の侵入がとても少ない気がします。
両親の部屋しか二重窓にしていないので、自分の部屋と比べると違いは歴然です。
両親の部屋の方が暖かいんですよ。
両親の部屋は1階。八幡の部屋は2階。
部屋の大きさは一緒。使っている暖房も一緒。
普通なら熱が上がる2階の方が暖かいんですが・・・
両親…特に父親は二重窓にしたことによる気密性のアップを実感しているようです。
ベッドで寝ているときの、肩口の寒さが無くなったとのこと。
今までと同じ暖房の設定で、「寝ているときにポカポカしてくるもんなー」と父。
母の話では、寒がりの父が肩どころか、腕を出して寝ることもあるようです。
新築時に高気密高断熱を謳ってたんですが、やはり家の中で窓や戸口から断熱ロスが大きかったのでしょう。
窓を二重にしたことで、断熱効果が格段にアップした結果なのだと思います。
八幡が建てた12年よりもさらに前に建築した住宅・・・例えば平成初期以前に建築したであれば、より効果も高いと思います。
八幡の元の実家のような昭和時代の建物なら、すきま風を防ぐ意味だけでも二重窓接地の意味は大きいでしょう。
さらに窓のサッシがアルミ素材の場合は熱交換しやすいので、内窓に樹脂製の物を使うだけで大幅な断熱効果が期待できると思います。
また最も注意して欲しいのは一つの窓を二重にしただけだと、断熱や防音の効果は薄いということ。せっかく二重窓で断熱しても、他の窓から熱交換されたら効果半減ですからね。
せっかくリフォームするなら、少なくとも部屋全部の窓を行うべきだと思います。
両親の部屋には他に掃き出し窓がありますが、こちらは外側にサンルームを設けて対応しました。
両親の部屋に近い玄関には風除室も後付けしたし、親の部屋周りは完璧です。
そのかいあってか、夏の冷房もやはり両親の部屋は冷気が残りやすく感じます。
ただ、家全体の窓をリフォームしているわけではないので、光熱費の抑制に至っていないのが現状です。
光熱費を抑えたいのなら家全体の窓や扉を対策しないと、いけないでしょうね。
防音性についてもやはり効果はあるようです。
八幡の家の先には老人ホームの施設がありますが、週1度くらいの頻度で救急車が呼ばれています。
通りを挟んで走行していく救急車のサイレンは、家の中にいるとうるさいわけではないですが、まあ普通に気づきます。
なのですが、八幡が救急車に気づいても、部屋にいた両親は気づかないことも多いです。
うちの両親は耳が遠いわけではないので、やはり防音効果のお陰かと思います。
また、両親から聴取したデメリットは「換気」だそうです。
換気のため窓をちょっと開けたい時でも、内窓を一度全開にしないといけないのが面倒だとか。
内窓を開け切らないと、外窓のカギを外せませんからね。
「ちょっと開けたいだけなのに、全部開けなきゃいけない」
これが何気に面倒・・・というより不満だそうです。
まあ、外鍵をしなければいいんでしょうけど、それは防犯面でアウトですからね。
ちなみに掃除は思ったより手間にならないそうです。
「そもそも窓ってそんなに頻繁に掃除しないし、大掃除の時も窓枠がカビてないから拭くだけだしね」
とのこと。
結露がしにくいので、窓枠がカビないんでしょうね。
結露対策の観点から見ても、二重窓リフォームは成功と言えると思います。
まとめ
二重窓にすることで様々なメリットがあります。
- 防寒(防暑)性能アップ
- 結露対策
- 防音性能アップ
- 防犯性能アップ
- 様々な機能の追加
費用はおよそ10万前後。ただし、窓の大きさやガラスの種類により、値段が大きく違うので注意。
実際に施工している知り合いの業者さんいわく「メーカーによって二重窓の性能にそこまで大きな差はないよ」とのこと。
また「防音のためにつけるなら、ちゃんと騒音テストしてくれることに頼んだほうがいい。騒音計の数値だけでなく、住人の耳にあった商品を選んだ方が良い。」とも言ってました。
たとえ騒音計の数値が少なくても、不快に感じる音を通すのであれば意味がないということでしょう。
そんなわけで、基本的には値段と好みで選別すればよいのですが、こだわる理由があるのならそこは妥協しない。
なればこそ、きちんと見積りをとり、比較すること をおススメします。
それでは後悔しない窓リフォームを願っています。
八幡でした。