八方趣味人

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レザークラフト 初心者がスタンピングしてキーケースを作ってみた

 レザークラフトでやってみたい事、試してみたい事、沢山あります。

 どれも難しそうで二の足を踏んでますけど…

 どうも、八幡です。

 

 しかし今回は勇気を出して、スタンピングにチャレンジしてみました。

 スタンピングをしてみたい為に、キーケースを作ったというのが正確です。

 初めての工程が多くて、色々苦労しました。

 

 あ、スタンピングをするために用意した御影石は好調です。

 仕様に問題はありません。

 ただ問題が1つ。

 重すぎる事

 11.5キロもありました。

 もちろん使わない時はしまうことになるので、むいてないなーと言うのが実感したところ。

 8.5キロのもうひと回り小さいサイズなら、丁度いいかも。

 

使用品

 今回の使用品は前回の「御影石を磨いてみた」と同じですが、おさらいを兼ねて簡単に列挙しますね。

ヌメ革

 スタンピングには必須のヌメ革

 生成りの余計な加工がされていない物を用意しましょう。

 最低でも1.5ミリ厚以上が必要。

刻印

 お気に入りの刻印を用意しましょう。

 組み合わせで様々な紋様を描くことが出来ますが、その分刻印の種類が必要になります。

 始めは練習を兼ねて、バスケットなどの同パターンの刻印を一定に打つことをおすすめします。

ラウンドモール

 刻印を打つための道具。

 木づち等で代用可能。

大理石

 刻印を打つときの下敷きに使います。

 衝撃を逃さず、きれいなスタンプを残すための物。

 ちゃんと準備すれば、ホムセンの御影石でも代用可能と結論。

 

 このほかにも必要になる道具が出てきたりしますが、そちらは制作過程で紹介します。 

作成過程一覧

  1. 型紙作成
  2. ケガキ&切り出し
  3. のびどめシート
  4. スーベルカッターで枠線引き
  5. スタンプ
  6. 染色
  7. 床面処理
  8. ガイドライン
  9. 菱目打ち
  10. 縫い付け
  11. ホック&金具
  12. コバ処理

作成過程

1.型紙作成

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 今回の型紙はなるべくシンプルにしました。

 目的はスタンピングに挑戦することなので。

 パーツも本体と金具つけのための2つのみ。

3.のびどめシート

 スタンピングすると、打ち付けた衝撃で革が伸びてしまいます。

 その伸びを出来るだけ少なくするのが、のびどめシート

 伸びの少ないシートを革の床面に貼り付けることで、革の伸びを抑制します。

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 床面に隙間ができないよう、ガラス板で均しながら貼り付けていきます。

 シートを事前に貼り付ける大きさに切っておく必要あり。

 ただし形が複雑な時は、貼り付けてからシートを切っていくのもアリかな。

4.スーベルカッターで枠線引き

 スーベルカッターカービングなどで、線画をなぞり切る時に使うカッター。

 曲線をカットするためのもの。

 綺麗なカットを残すにはそれなりの練習が必要です。

 切り出したヌメ革に枠線を引いていきます。

 この中にスタンプしていくよというための枠線ですね。

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 で、フリーハンドで直線とか難しすぎなので、ずるして側面に定規を当てました。

 この中にスタンピングをしていくよというための枠線を引いていきます。

 さらに境界線を美しく見せるため、ベベラの基本刻印使用していきます。

 片方をつぶすことで、陰影がハッキリします。

 これで境界線が綺麗に見えるんですね。

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 まあ、綺麗に見えるのは・・・しっかりきれいにベベラが打てればの話ですね。

 ちなみにベベラの刻印にも色々な種類があります。

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 初めてで上手くできるわけもないですね。

 なかなかムズイ。

 要修行。

 なにより密度を濃く打っていかねばならなかった…

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 また刻印を打つときは、革の表面を濡らしている必要があります。

 革を濡らすのにはスポンジを使いました。

 乾いてくるたびに、濡らすことを繰り返すことになります。

 けっこう頻繁に濡らすので、使いやすいものを用意しましょう。

5. スタンプ

 ようやく楽しみな作業。

 バスケット刻印を打っていきます。

 そのためのガイドラインを1本。

 後々ガイドラインは目立たなくなるよう、なるべくうす~く引いてくださいね。

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 このガイドラインを目印に刻印を打っていきます。

 バスケットの対角の角と角がガイドラインに乗るように傾けます。

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 あとは打った刻印を起点にして打ち続けるだけ。

 ・・・だけなんですが、これがまたまたムズイ!!

 どうしてもズレていく!!

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 一定の間隔で正確に打つだけなんですけどね。

 その「正確」な作業がどれだけ難しいかがわかりました。

 直そうと少し角度を修正とすれば、また歪みの原因になってしまいます。

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 さらには力の入れ具合で深い浅いの問題も・・・

 自分でやると、職人の凄さが解りますね。

 手の込んだ革製品ってお値段張って当たり前だわ。

 また、スタンピングが一通り終わったら、革にオイルを塗って、潤いを補充してあげましょう。

6.染色

  染色には「アンティックダイ」を用いました。

  ペースト状の染料で、スタンピングでできた凹凸の凹の部分に入り込みます。

 染色を防ぐレザーコートとの組み合わせで、色々な染色方法があるようです。

 とりあえず今回は防染せずそのまま使用します。

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 先ずは歯ブラシで全体に塗り込みます。

 これで全体が染まる上に、凹部分には入り込むのでスタンピングの跡が残るはず。

 全体に塗った後に、余計な染料は濡らしたタオルでぬぐい取ります。

 なるべく表面だけね・・・結果がコレ。

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 アイヤーー、これは失敗だ・・・

 アンティックダイで全体を染めようとした結果、ムラのありすぎる状態に。

 ・・・う~ん(~_~;)

 作り直し・・・だね。

 

 で、作り直したものがこれ。

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 2回目はせっかくなのでジオメトリックの刻印で。

 1回目はアンティックダイで、全体を染めようとしたのが失敗のもとでした。

 2回目は凹部分だけを染色しようと思います。

 手順は次の通り。

  1. レザーコートで薄く防染×2
  2. アンティックダイで染色
  3. 濡れ布で凸部分の染料を除去
  4. レザーコートでコーティング 

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 スタンピングをした革にレザーコートで防染していきます。

 硬めの布にレザーコートを湿らせてなるべく絞り、薄~く塗ることで凹凸の凸部分にのみレザーコートを塗るできます。

 これで凸部分が染色されることを防ぎます。

 つまり凹部分のみが染色されます。 

 次に全体にアンティックダイを塗り込みます。

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 塗料が凹部分に入り込むように意識して塗っていきます。

 その上できつく絞った濡れ布で、凸部分のアンティックダイを拭っていきます。

 タオル生地のような柔らかい布は凹部分の塗料まで拭ってしまうので、硬めの布を使用しましょう。

 八幡はタオル生地でチャレンジして、何度も失敗しました。

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 わざと軽くぬぐい、凸部分に残ったものを綿棒で除去する作戦で今回は乗り切りました・・・邪道?

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 凹部分の塗料が取れないよう気を付けながら、再度レザーコートを塗っていきます。

 今度は全面のコーティングが目的なので、レザーコートは濡れ濡れでOK。

 ・・・アンティックダイがとれないよう気を付けていたのですが、やはり多少はとれてきますね。

 これで乾かせば染色作業も完了です。

 レザーコートは塗ったらしっかり乾かしましょう。

7~12コバ処理

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 あとはいつも通りの作業。

 菱目を打って、縫って、ホックや金具をつけて・・・

 コバを処理したら完成。

完成品&まとめ

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 完成品がこちら。

 一応完成まではこぎつけました。

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 外側↑と内側↓はこんな感じ。

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 う~ん。

 今回は課題や反省点が多いです。

  • スタンピングは要修行
  • ベベラはもっと密に打つべし
  • アンティックダイの染色は素早く
  • 革の厚さに注意
  • ホックは2つもいらない

・スタンピングは要修行

 初心者は絶対に歪みます。

 打つときの力の入れ具合も分からないし、ハギレで練習してからの方が革を無駄にしません。

 作品作りの前にまず練習!

・ベベラはもっと密に打つべし

 枠線や境界線を綺麗に見せるためのベベラ打ち。

 そのためベベラを含めて太い線に見えるようにしなければ、意味がありません。

 に打つ。打つ力は一定。線に沿って真っすぐに。

 簡単なようで難しい・・・(-_-)

・アンティックダイの染色は素早く

 アンティックダイは、凹部分に塗り込むことが目的の染料だと八幡的に理解。

 もたもたしていると、凸部分にムラが出来てしまいます。

 作業は素早く!

 ホントは写真撮ってる時間も惜しかった。

・革の厚さに注意

 革は最低でも1.5ミリ厚以上のものを選びましょう。

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 今回内側は実験的に1ミリ厚にしてみました。

 革に厚みが足りず、凹凸がハッキリしなくなります。

 そのため、アンティックダイも上手く塗り込めなくなります。

・ホックは2つもいらない

 大きくなることが分かってたので、ホックを2つつけてみました。

 が、使いづらい・・・

 キーケースにホックは1つで十分です。

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 今回は失敗続きでしたが、むしろ次に繋げる的な意味では良かったのかも・・・

 近いうちに再挑戦してみたいと思います。

 色的にも不満があるし、次は失敗しないぞーー

 では、皆さんも楽しいレザクラライフを!

 八幡でした。